こんにちは!
イラスト活動捗っていますかー!?
写真や資料集を参考に絵を描いている人が多いと思いますが
アニメや漫画のようにデフォルメされた絵を描きたい!と言う方であれば
アニメや漫画の絵を参考にするのが有効です。
本日はプロのイラストレーターであるさいとうなおき先生がオススメした
絵が上手くなる漫画を5冊紹介していきます。
さいとうなおきが勧める 絵が上手くなる漫画5選
鬼滅の刃(バランス)
手の描き分け
著者の吾峠呼世晴 先生は女性であることで知られていますが、
女性の絵描きは手にこだわりがある方が多いとのこと。
吾峠先生はまさにそれで、性別・年齢・キャラクターの歴史まで
手の表現に滲み出ているように感じます。
例えばこの絵。
幼い少女である禰豆子の手はぷにぷにとして
とても柔らかそうです。
その中にも鬼の潜在的な恐ろしさが表現されています。
対して炭次郎は努力を重ねた少年の手。
少し骨張りつつも柔らかみを帯びた少年的な手でありながら、傷だらけで弛まぬ努力をしたのがわかる手になっています。
このようにキャラクターや場面にあわせて
手の表現を巧みに使いこなしているのです!
これは初期の竈門丹次郎の手です。
綺麗で可愛い手をしているのがわかりますね!
剣を握ったことのない炭次郎の手は
まだ普通の少年の手です。
それに対して
修行を終えた炭次郎の手がこちら。
先ほどとは打って変わって
ごつごつとした努力の手になっています。
このように
細かい変化を絵だけで表現するのが
かっこいいですよね。
明暗のバランス
週刊少年ジャンプの作品全般に言えることですが、
トーンをあまり使わないのが特徴とのこと。
そのため、明暗表現に思い切ったベタ塗りを多用します。
その明暗の配分は「めちゃくちゃカッコいい!」とさいとう先生が唸るほどです。
このように
シリアスなシーンでは背景を
思い切ってベタ塗りに。
単調になるのを防ぐために
ホワイトやハッチングを入れることで
明暗のバランスをとっているらしい!
全然知らなかった。。。
雰囲気のバランス
鬼滅の刃ではたびたびギャグの描写があるのですが
これが作品にギャップ生み出しているとか。
家族を鬼に殺された兄妹という
シリアスなストーリーにこのような表現を追加することにより「抜け」を作って
ストーリーの雰囲気をコントロールしている。
さらに真似しやすい絵であるため
人々にとって親しみやすい原因の一つでも
あるとのこと。
シグルイ(インパクト)
次におすすめしていたのはシグルイ。
原作:南條範夫 漫画:山口貴由 というイカついコンビによる時代劇漫画です。
さいとう先生いわく「”絵が凄まじい”」漫画とのこと。
詳しくどのようなところが凄まじいのでしょうか。
絵のインパクト
生きている人間の解剖図を描写するという他では見たことのない表現がされています。
刀で人が斬られた際の断面も非常に細かく描写されており、現実よりもリアルなのでは?と思ってしまうほど。
これをさいとう先生は
リアリティーを超えたリアリティーと表現していました。
背景の書き込み
人物もさることながら背景の書き込み量が凄まじいですね。
建物の木目や、砂利の一つ一つまで細かく描写されており、漫画とは思えない書き込み量です。
ゆめくり(可愛い)
可愛い仕草
キャラクターの仕草がかわいすぎる!
確かに女の子ってこんな仕草してたかも!
そんな、記憶の片隅にある仕草を拾い上げるセンスが抜群に良い!と
さいとう先生も大絶賛していました。
『ゆめくり』を読めば色々な仕草・ポーズの見せ方が上手くなること間違いなし‼︎
可愛い線
線が可愛いってどういうこと???私もよくわからなかったですが、すごく細い線でキャラクターの質量を捉えられていて、”キャラクターがそこにいる感”があるということだと解釈しました笑確かに髪の毛のサラサラ感や肌のやわらかさが手にとるようにわかります。デッサンが素晴らしいことに加えて、ツヤベタやハッチングによって質感や質量が表現されていることに気づくと、この絵の凄さが際立ちます。
可愛い背景
また変な言葉でてきた^^;
背景が可愛いってどういうこと???
『ゆめくり』の背景は女の子の可愛さを邪魔することなく、リアティーをもたせられるギリギリの書き込み量と先生は解説します。
背景を見てみるとわかりますが、割としっかり書き込まれていることがわかります。
キャラクターの邪魔になりそうな部分は思いきって書き込みを減らしています。
それにより視線が背景に奪われることなく可愛いキャラクターに目が行くようになってるわけですね!
このバランス感をこの本で学ぶことができるかもしれませんね!
ヴィンランド・サガ(デッサン)
幸村誠による11世紀末を舞台にした時代漫画。
主人公トルフィンが、父の仇であるヴァイキングへの復讐のため成長していく物語。
この作品をさいとう先生がイラストの観点から一言で表すなら「デッサンおばけ」というほどデッサンが優れた漫画家です。
説得力のあるデッサン
「全コマに対して感動がある」
質感の表現
シグルイの質感表現も緻密ですごいのですが、それとはまた違った、より少ない手数で質感が表現された効率の良い書き方がされていると先生は評価。
なんでもないコマでもデッサン狂いが全くないデッサンの天才です!
視線誘導
絵の書き込みの多い漫画はどうしても読みづらくなってしまうものですが、この作品は情報密度が高いにも関わらず視線誘導が上手い為非常に読みやすいのが特徴です!
実際に読んでみるとわかりますが粗密や構図・効果線などによって気持ちいいほど視線誘導をされて、スラスラ読むことができます。
意識しながら読むことで、視線誘導の技術にあっと驚かされます!
グラップラー刃牙(過剰な表現)
お待たせしました!
さいとう先生が大好きな漫画といえば!
板垣恵介による「刃牙」ですね!
さいとう先生は刃牙の着彩を担当するほどの刃牙ファンであることが知られていますが、そんな先生が刃牙の表現を解説してくれました!
それは何かというと
過剰すぎる表現!
伝わりやすい過剰表現
上の画像はドリアンが烈海王のパンチを喰らうシーンなのですが、このように一瞬の出来事を再分化して描写することで、いかにすごい出来事だったかを表現しています。
過剰なのは絵だけじゃないんです!
こういった漫画だからこそできる表現も刃牙の素晴らしさですね!
笑えるほど過剰な表現
刃牙は一周回ってギャグ漫画と巷では言われています。
その代表的なシーンがこちら
いやいや笑
どういう状況?!
こんなの見たら思わず笑っちゃいますよねwww
なんと、さいとう先生、このことについて思い切って板垣先生に聞いちゃったらしいんです!
あのぉ…たまになんですけど…
板垣先生が描くキャラが凄すぎて笑っちゃうことがあるんですよね…
あのなぁ、さいとうちゃん
本当にすごい瞬間ってのはな、「すげぇ!」とかじゃなくて
まるでギャグを見たときみたいに思わず笑っちゃうんだよ!
俺はそういうのが描きたいんだよ
はい。なんとこれ
全部計算でやってたんです!さすが板垣先生!
アイデアが過剰
板垣先生はアイデアまで過剰なんです。
こちらも有名なシーンなのですが、最強の男 範馬勇次郎が牢獄に押し入るシーン。
強化アクリルで覆われた牢獄、範馬勇次郎なら軽々叩き割って入ると思いますよね?
いいえ、勇次郎はそんなことしません。
範馬勇次郎ほど強い人間は何もなかったかのように強化アクリルを突き破り一言
オジャマ
普通そんなこと思いつきます?www
このように刃牙には「過剰な表現」と「過剰なアイデア」を「過剰なわかりやすさ」で至る所に埋め尽くされた漫画です!
読んでない方は読むべき漫画です!
以上、さいとう先生がおすすめする絵が上手くなっちゃう漫画5選でした!
いかがでしたか?
まだ読んだことない漫画があった方や、もう一度読み直したい!と思った方は
下におすすめの漫画サイトのリンクを載せておきますのでそちらをチェックしてみてくださいね!
試し読みもできたりするのでぜひ参考にしてみてくださいね!
その他にもさいとうなおきオススメ【絵が上手くなる本5選】という記事も書いているのでぜひチェックしてみてください!
それではまた!
ご安全に〜♪